風船飛んでけ
老人ホームを辞めることを
上司に伝えました
やりたいことがあるから
いつまでもここに長居するべき
じゃないという理由で
それはほんとです
ツインのこともありますが
私なりのやりがいもありました
でも本来やりたいこととは
違うので
そろそろ私はここを
卒業しなきゃいけないと
思っていました
でもせめてツインと同じ会社にいたい
離れたら何一つ繋がりがなくなってしまう
そんな気持ちは明らかに執着でした
もうやるべき仕事はここにはない
そうわかっていたのに
今、必要としてくれる人に甘えていました
空に風船を放つイメージで
また一つ大切なものを宇宙に向けて
手放します