本当のサイレント
ずっと待っていた時間は
まだ全然サイレントではなかった
限界を感じ
恐れを感じるたびに連絡をしていたし
ポツリポツリと
私の期待する答えではないけれど
彼も返事はくれた
でも今はもう
私は連絡ができない
本能的にそう思う
彼は最後のラインで
会えるようにする
そう約束した
それをひたすら信じる気持ちも
端から疑う気持ちも
今はもうないけれど
きっと嘘で言ったわけではない
そう思う
私の恐れと同じく
彼も恐れといつも向き合っている
きっとこの先まだまだ長い時間が
かかるのかもしれないけれど
彼を待つ気持ちから離れないと
進んではいけない
彼と一緒にいられない自分は
どこか不完全で心許なく
自分の存在すらあやふやに
思えてきてしまう