闇を吐き出す
どろどろと溢れ出てくる闇
頭では処理できているつもりでも
幼かった私には
まだ今も越えられていない思いがあるのかも
昔から私は父に素直に甘えることが
できなかった
子煩悩なタイプな人ではなかったし
いつも家にはいなかったし
いても夕飯時に叱られて
よく夕飯を食べずに泣いて自室にこもったり
プチプチ家出もした
たまに田舎に帰る車でも酔ったりして
母親が怒られたりもした
だからなかなか自分の意見を言ったり
できず、わがままを受け止めてくれたりも
しなかったから
思春期にはよく対立もしたし
叩かれもした
結婚してからも口論から
何年も会わない時期があって
もう二度と一緒に過ごすことはないだろうと
思っていた
今思えば私の甘えが受け止めて
もらえない寂しさから
反発したり
対立したりしていたんだな
幼い私は
もっともっと
そのままの自分を愛してほしかったんだね
そのまま受け止めて欲しかったよね
寂しかったんだね
でも今私が母親になって
わかること
ベタベタするだけが愛情ではない
甘やかすだけも愛情じゃない
父は離婚の時、私のすべてを受け止めてくれた
経済的な面でもまるで今までを清算するように
私と子供たちをフォローしてくれた
「安心してうちに帰ってきていいよ」
なんて優しいことは言わないけれど
ぜんぶ受け止めてくれることは
母からも聞いていた
愛情は目に見えるものだけじゃない
そう父親として教えてくれた大切なこと
私たちが困らないように
いつも気にかけてくれてること
だから幼い私
もう、頑張らないで大丈夫
寂しくなんかないよ
あなたはひとりじゃないよ